カナダ移住へのステップ；決意と本格稼働

「カナダに行くことにしたよ」
この言葉に対して色々な反応がありました。友人、同僚、愛犬（！？）、ワンココミュニティ。「すごいね、頑張ってね！」と応援してくれる人がほとんどでしたが、「本当に移住してうまく行くの？」と冷ややかな目線も一部ありました。
ただ、もしかしたらこの一部の反応、つまり日本で薄々感じていた「枠にはまっていないといけない」という息苦しさが、カナダに移住しようと思った根底のきっかけかもしれません。

そして家族、特に両親には正直最後まで言えませんでした。。。
カナダへ移住したい、と伝えたのは、退職して当初渡航する予定だった1ヶ月ほど前でしょうか。。。
準備することがいくつかあったので、全ての準備がうまく運んで移住が確実に決まったら伝えようと思っていました。
「うまく永住権が取れるかわからないけど、しばらくカナダで住めるよう準備したからとりあえず一人で（愛犬と）行ってくるね」
と最初に話した時はすぐに会話が終わり（ショックだったのだと思います）、父親からは特に移住を改めるように説得もされました。
カナダに来た今は、永住に関して応援してくれています。

カナダ移住を考え始めたきっかけ
海外へ移住したいと言う興味は日本で就職して数年経った頃からありました。
ただ、海外に移住したとしても、実際に仕事が見つかるのか、誰も知らない土地に行って1から全てを築いていく大変さと漠然とした不安があり、「どうせできないだろう」という諦めの気持ちもどこかにありました。日本にいれば、生活は安心安全だし、家族・友人もいる、キャリアも築いていける自信もあります。
完全に希望を無くさなかったのは、大学時代の友人の一人にカナダに永住した友人がいたから。
カナダで悠々と過ごしている彼女のライフスタイルを聞いたり、自然に囲まれた写真を見たり、女性が活躍職場の話を聞いて羨ましいとずっと思っていました。彼女の場合、少し異なるのは、家族で移住しているので一人で移住する寂しさや金銭面でのサポート、苦労という面ではだいぶ軽減されているということ。
またどの国に移住するかという点で、移住を考え始めた当初はカナダでないといけないという拘りはありませんでした。
永住権が取りやすいという条件で、オーストラリアやヨーロッパの国も候補としてありましたが、最終的に仕事が見つけやすいという理由から英語圏に絞り込み。またオーストラリアやイギリスとの比較になると、バンクーバーに友人がいて馴染みがあるということ、またヨーロッパやアメリカへ旅行がしやすいという（しょうもない）理由からやっぱりカナダかな〜と心のどこかで思っていました。

カナダ移住へ最初の試み
最終的に実際カナダへ移住したのは30代後半に足を踏み入れてからですが、実は30歳になる前にカナダへ来ようとしたことがあります。
それは日本の誇るべき制度・・・ワーホリを利用して！です。
20代後半で仕事も慣れてきたけどまだまだ学び盛りだった頃、毎日残業に明け暮れる日々で、平日も週末も仕事しかしていないんじゃないかと思うくらいでした。美容院では10円ハゲができていると指摘され、終電を逃してタクシーにお世話になることもしばしば・・・
仕事にやりがいはあったものの、周りを見渡せば先輩も上司もみんな夜遅くまで会社にいてボロボロになりながら働いています。このまま私もこんな風に仕事に明け暮れて生きていくのかなと思いながら30歳が近づいてきたある日、ワーキングホリデーがあることを思い出し、しかも期限が迫っていることに気がつきました。
ワーホリが叶えば、1年間カナダに住んでみて、本当に移住したいか、移住できるのか見極めるチャンス。
この年齢なら、また日本に戻ってきて仕事が探せる時期でリスクも少ない。今しかない！ということで30歳になる直前でワーホリに申し込み、仕事が落ち着きそうな時期を見極めて、思い切って退職届を出したのでした。

カナダに行くはずが・・・思わぬ予定変更
さて、仕事もついに退職日が決まりカナダへの渡航を予定し始めた頃。
とっても嬉しいニュースが！姉が第一子を妊娠し、我が家で初めての甥っ子or 姪っ子が生まれることに！
ただ、よく聞くと出産予定日がカナダ渡航予定日の2ヶ月後だということで(_　_|||)、、、もちろん1歳になる頃にカナダから戻ってきて会うのもできますが、大事なベビーの時期を見逃すなんて考えただけでも悲しいことです。なんとしてでも新生児の時期に会うために、カナダから一時帰国することも考えましたが、航空券代を考えるとワーホリのビザを取り直す方が安いということになり、時期的にギリギリ間に合うワーホリビザの取り直し、そしてカナダ渡航を延期することにしました。

姉の出産を楽しみに、数ヶ月実家でプー太郎生活が始まったのですが思わぬストレスが。
30も迫った独身娘に不安を覚えた両親が、
「仕事はどうするの？」
「結婚はいつするの？」
「子共はいつ産むの？」
と毎日毎日、仕事・結婚・子供の三重プレッシャーをかけてくるじゃありませんか(；´Д｀)ﾊｱﾊｱ

数ヶ月この質問攻撃を受けた末に家に居づらくなり、渋々転職活動をした結果、とても魅力的なキャリアと上司とのご縁をいただけることに。
当時の私には苦しい決断でしたが、滅多に来ないキャリアのチャンスとカナダを推し量った結果、「カナダに行くタイミングはきっとまた来る」と自分に言い聞かせ、もう数年日本で踏ん張ってキャリアを伸ばすことを選択しました。
*当時の両親のプッシュはTiger momの厳しい愛情として受け取っています。
*私には叶いませんでしたが、ワーホリのチャンスがある方は絶好のチャンスなので是非有効活用してください！！

カナダからのエアメールをきっかけに移住計画が再燃
あっという間に30代も半ば。ワンコを飼い始めたり、転職を機に東京から大阪に引っ越したり、仕事は大変ながらも生活は順調に進んでいましたが、カナダ永住の夢はまだ完全には消えていませんでした。
「カナダで永住権を取るには」とリサーチをしてみた時に、条件的にExpress EntryのFederal Skilled Worker枠に応募することはできること（ただし点数が低いので抽選に入れるとは限らない）を発見。
応募するに当たり、大学の学位がカナダと同等であることの証明(Educational Credential Assessment) や特定の英語試験（IELTSなど）を受けないといけず、資料を揃えるのに手間がかかるな〜と気は進みません。。。申し込んだとしても、海外からの郵便物なんてよく途中で無くなったりして届かないのでは？(。-ω-))と半信半疑。。とはいえ、準備をしておいて損はないかもと思い、Credential Assessment の申し込みをすることにしました。
そしてまた忙しい毎日に戻ります。

（参考）Educational Credential Assessmentの取得方法リンク：
https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/immigrate-canada/express-entry/documents/education-assessed/how.html

その翌年、世界がコロナの大混乱に陥ります。
幸いなことに私の仕事は在宅勤務に変更可能だったので、仕事で忙しい日々は続いていましたが、8月になってカナダ移住計画が大きく動き出すきっかけが。申し込みをしたまま忘れ去っていた大学の卒業証明がカナダから届いたのです！
申し込みしてから10ヶ月。どんだけ時間かかるんだ( ﾟДﾟ)ｺﾞﾙｧ　とツッコミたい気持ちでしたが（しかも紙一枚）
コロナ禍で移住に関するリサーチをする時間があったこと、仕事も一段落つきそうなタイミングでの知らせだったことと合わせて、永住を後押しされたのだとポジティブに受け取ることにしています。

(参考)ECA（Educational Credential Assessment)