CRSスコアの変遷:ITAが少し見えてきた?

カナダ永住に向けて

永住権を取るためにカナダに来て1年半が経ち、CRSスコアもやっとExpress Entryの射程圏内に近づいてきた(と願いたい!)ので、これまでのスコア変遷と、こうしていればよかった、という学びや途中で知ったことを書きたいと思います。
*Express Entry以外にも永住権取得への道筋はいくつかありますが、この記事ではExpress Entryの抽選に絞って記載します。

◉ CRSスコア変遷(私個人のサンプル)
◉ 最近のExpress Entry抽選の傾向

◉ スコアに関しての注意点

CRSスコア変遷(私個人のサンプル)
開示に少し抵抗を感じる情報もありますが(年齢)、
皆さんにも参考になるよう、この際すごくオープンに私のCRSスコアを開示したいと思います。
要約すると、私のCRS点数は354点→395点→390点→480点→474点と変化してきました。

カナダ渡航前プロフィール:354点
1)結婚歴:なし(独身)
3)年齢:35歳
4a)学歴:大学卒(学士)
4b)カナダでの学歴はなし
5)語学:英語(IELTS) L 7.5/ R 7.5/ W 7.0/ S 7.0、フランス語なし
6i)職歴:カナダでの職歴はなし
6ii)外国含めた職歴:3年以上(NOC職業カテゴリA/TEER1)
7)カナダ/州政府から発行された免許や許可証:なし
8)LMIAジョブオファー:なし
9)州政府によるノミネーション(PNP):なし
10)カナダ国民/永住権を持つ配偶者、コモンロー、または兄弟:なし

カナダで1年間の学校卒業時:395点
変更点:
4b)カナダでの学歴:なし→1年
5)語学:英語(IELTS) L 7.5/ R 7.5/ W 7.0/ S 7.0→L 9.0/ R 8.5/ W 6.5/ S 7.5
学校が始まったこと、カナダに来て英語漬けの生活になったので、英語の点数が上がるかと試しにIELTSを受けてみたところ、リスニングとリーディングの点数がUP!リスニングが満点なのはまぐれですが「英語しかない」環境における英語力向上の効果を改めて感じました。。。

誕生日を迎える:390点(;´д`)

職歴1年を迎える:480点
変更点:
6i)職歴:カナダでの職歴:なし→1年(NOC職業カテゴリA/TEER1)

誕生日を迎える:474点 o(´ ^`)o

年齢で点数が下がってしまうので、時間との戦いにもなるのが厳しいところですが、カナダでの1年の学生〜1年の就業でトータル120点スコアを伸ばすことができました。もう一つの利点は、カナダで1年以上の就業があるとFSWだけでなくCEC(Canadian Experience Class)の条件も満たせるので、ITA確率が高まること。永住権を目指す方に、ポスグラが一つの選択肢として参考になれば幸いです!

最近のExpress Entry抽選の傾向
さて、この474点でExpress Entryに入れそうかを確認してみます。
コロナ禍(特に2021~2022年)一時PNP枠しか抽選が行われていなかったのですが、やっと2022年7月に「No Program Specified(CEC/FSW/FST/PNP全てが対象)」の抽選が月2~3回の頻度で再開し、少しずつCRSスコアが下がってきました!
最近の抽選で一番かったスコアが 3月29日の481点。その後4月には抽選数が少なくなりスコア基準が上がってしまっているので、点数が高い人がどんどんExpress Entryに入ってきている、または点数を向上してきているのがわかります。

そしてもう一つ大事なのが、前回の483点と474点の間に何人の候補者がいるのかと言うこと。
常に数に変動はありますが、最新の数がこれ。(*完全に個人的な想定となります)
500点以上が1,488人、490点代が680人、480点代が3,001人。
4月26日は3500人が抽選されたので、480点以上で残っているのは1669人。

そして驚くのが470点代の多さ。全部で21544人います。
あと7点と言うともうすぐに見えますが、私よりも点数が高い人が2万人以上残っている想定なので、ITAをもらうのは近いようでまだまだ遠そうです。。。

さて、474点のままで待つこともできますが、確実に抽選に入るために点数を伸ばすことができるのか?
 ーIELTSを再受験する(全て7.0以上を目指す)と、482点
 ー職歴が2年に到達する、487点
 ー修士号を取る、495点
同時に年齢の減点が入ってくるので時間の戦いでもあります。一番シンプルで効果的なのは英語の勉強と言えるでしょうか。

スコアに関しての注意点
さて、CRSの変遷について書きましたが、途中でがっかりしたことや、失敗もたくさんありました。
ここでは、カナダに来る前に知っておきたかったことや注意点を記載します!

学生ビザで働いていた期間は職歴としてみなされない
カナダでは学生ビザを取得すると、基本的に週20時間まで就業することができます。(*学生ビザの種類にもよるので注意、また2023年5月時点では一時的措置により40時間まで就業可能)
そして私の思いこみで、学生をしながらパートタイムで働いた20時間も「職歴」にカウントされるのだと思っていましたが実際には、適切に就業が認められているビザ(雇用主スポンサー付きのビザ、配偶者からサポートされたビザ、ポスグラなど)下で働いた時間のみが職歴としてみなされるので注意が必要です!
私の場合学生中に数ヶ月間働いたので、ポスグラを取ってから数ヶ月を就活に費やしてしまっても、学生時の就業時間と合算して1年にできると思っていました。次の注意点に続きますが、学生時の就業は職歴にできないので、職歴を作るためには余裕を持ったポスグラ取得をお勧めします。

ポスグラは1年よりも3年を目指すべき
先の通り、カナダで1年以上の職歴があるとCRSスコアが高くなるので非常に重要な要素となります。少しでも就業時間が基準に満たないと1年間働いたことになりません。(そして週に40、50時間頑張って働いたとしても、上限があり30時間までしか就業時間として申請できません)
ポスグラが1年間の場合、ビザ承認時には確実に就業先が決まっていないとフルで1年間就業できないことになります。
その点、3年間のポスグラであれば心の余裕を持って就職することができ、より良い就職先に出会える可能性も高くなります。
なので就職がするに決まるかわからない、時間に余裕を持って見定めたい場合は、2年の学生プログラムを取る、あるいは1年学生をしながら就活をしてみて必要に応じてもう1年異なる学生プログラムを取るのもありだと思います。
ポスグラは一人1回しか取れないビザなので、1年のポスグラで本当に十分なのか慎重に検討してくださいね!

3年ポスグラを取っておくとさらに安心なのは、Bridging Open Work Permit:BOWPを活用できる可能性が高いこと。
ポスグラ中にExpress Entryの抽選に入り(ITAが届く)永住権申請をすれば、万が一永住権承認前にポスグラが失効してしまってもBOWPと言うビザで就業を続けることができます。3年期間があれば2年の学生+1~2年の就業経験を積むことができるのでITAのチャンスは大きく、その後 BOWPやPRを通して仕事を続けていけるので安定の道と言えます。
私の場合、1年ポスグラでギリギリ1年の就業を満たすことができましたが、ポスグラ失効前にEE抽選には入れなかったため一時仕事ができない状況になってしまったこと、これは金銭面でも精神的にも不安が大きかったので、ポスグラの道を選ぶ皆さんには3年間のポスグラを検討することをお勧めします。

ジョブオファーはLMIAまたは雇用主特定でないとCRS加算されない
最初に私がCRSスコアを伸ばす方法を考えていた時、「ジョブオファーがあるかどうか」と言う項目をみて「単純に就職先が決まればCRS加算できる」と思っていました。これは勘違いで、ジョブオファーであれば何でもいいという訳ではなく、ジョブオファーとしてカウントされるのは「LMIAで認められている、またはLMIA不要なビザ(特殊な職種)」でないといけないとのこと。それに加え、フルタイムであること、TEER01,2,3である、永住権承認から1年以上期限があること、なども条件になります。
ポスグラで就業する場合、基本的にはどの会社でも働けるのでLMIAの審査を経てビザを取得する可能性はほとんどないと思うので、ジョブオファーのカテゴリでのCRSはないと思った方が良さそうです。

英語、英語、英語・・・
イミグレーションで認められているテストはIELTSかCELPIPがメジャーですが、どちらも値段はバカになりません。。。ですがもう少し点数を上げたい!と言うときに、全項目7.0を取れれば点数稼ぎにはなります。むしろ、一定の項目が高いよりは、全部(SLRW)の項目が安定して7.0の方が点数が高くなるのです。
私の場合、カナダに来てリスニングやリーディングは点数UPしましたが、どうしてもWritingの点数が伸びずCRSの最高得点は取れていません。次に英語の試験を受けようと言う方は、各カテゴリとも頑張って欲しいですが、満遍なく7.0を取れるよう目指すと永住権には有利です!

職業は戦略的に。
これはカナダに限らないかもしれませんが、特にカナダで1からスタートする移民にとっては、仕事ぶりを証明する手立てがないので就職活動は簡単ではないと(個人的に)思います。こちらで就活するにあたり重要なのは人脈(コネ)とスキル。私の周りに聞いても、多くの人が誰かの紹介で就職しています。そして私も実は同じで、日本で働いていた会社(外資系)でカナダ現地の同僚と繋がりのあるマネージャーがいたので、その人にカナダ支社の人に繋げてもらえないかお願いし、紹介を通して同会社のカナダ支社で就職することができました。(*もちろんカナダで経歴確認や面接はありました)
カナダに来てからネットワーキングなどを通じて人脈を広げることもできるかもしれませんが、日本にいる間にカナダとの何らかの繋がりを持つことが機会があるなら(会社でなくてもジョブフェアや学生フェア何でも良いのです)、進んで知り合いになり、図々しく(堂々と)アピールや紹介をしてもらってカナダでの道を広げておくと後から大きな武器になります。

コネ以外に大事なのがスキル。現地人より優先しても雇いたい!と思ってもらえるようなスキルや経験を持っていると非常に有利です。カナダで需要のある職種で経験や活かせそうなものがあれば、手を伸ばしてみると後から役に立つかもしれません。

移民コンサルタントに(確認も含めて)相談する
私の場合、自分なりにリサーチをしてポスグラを目指す計画を立て、猪突猛進に進んできたのは良かったのですが、途中で上記に書いたようなあれ?と言う勘違いや、来る前に「知っておきたかった!」と言う情報もいくつかありました。私の場合は事後になってこういった情報を知ることが多く、不安になったことも後悔したことも少なからずありました。この経験を通して皆さんにはお勧めするのは、選択肢がたくさんある早い段階でコンサルタントの方に一旦相談しておくこと。自分の計画に自信があってもリスクの見落としを防いだり、永住権に向けて最善の方法を選択できるのではないかと思います。

とても長文になりました。カナダに来て周りの知り合いがどんどんPR取れた!と言うのを聞くたびに焦りもあったり不安もありますが、
5年後、10年後に、永住権をもち、仕事も安定していて「あの時はすごく不安だったな」と今日を振り返れる日が来ることを信じています。この文章を読んでくださっている皆さんもきっと同じ希望や努力をしているはず、私の学びが少しでも役に立って永住権への近道となればと願っています。

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